Vol.61 柏鵬とカラーテレビの時代栃若時代のあとにすぐやってくるのが柏戸と大鵬による「柏鵬時代」である。世の中はすでに高度経済成長期に入っていた。昭和39年には東京オリンピックが開催され、家庭にはテレビが普及していた。大鵬は、昭和31年に二所ノ関部屋に入門。早くからその才能を見込まれて英才教育を受ける。身長187センチ、体重153キロという理想的な体型で、しかも驚くほど柔軟。色白の美男横綱、大鵬は一躍国民的スターとなる。大鵬の取組でどうしても忘れられないのが、「世紀の大誤審」であった。そんな事もあったが、さまざまな記録を打ち立てた大横綱大鵬は昭和46年5月場所を最後に引退する。 柏鵬時代のもう一方の雄、柏戸はさまざまな面で大鵬とは好対照の人物であった。柏戸は、伊勢ノ海部屋に入門し、29年9月場所で初土俵を踏んでいる。大鵬とは対照に「剛の柏戸」と呼ばれていた。昭和38年の3月場所に右肩を負傷する。再起をかけた9月場所、なんと柏戸は全勝優勝を飾る。引退後、年寄鏡山として大鵬とともに協会理事、審判部長を務めている。 |
メニューへ | つぎへ |