Vol.30 反逆児 大達梅ヶ谷と死闘を繰り広げた大達は、脚光を浴びた梅ヶ谷とは対照的に権力者の横暴により波乱な人生を歩んでいった。師匠の高砂は無敵と謳われた梅ヶ谷に土をつけるほどの実力がある大達よりも先に、成績の劣る西ノ海を大関へ昇進させてしまう。そのことに反抗した大達を破門してしまった。そんな高砂の横暴を憎んだ伊勢ノ海は大達を引き取って明治19年(1886)1月に大関昇進させた。しかし高砂も黙ってはいなく、大達の悪口を天下に広めようとした。そのため横綱免許を受ける実力を持ちながら、名誉に浴することも出来ずに相撲人生を終えた。 晩年は大酒がたたり内臓を病み平幕にまで落ちたこともあった。実力が認められない怒りや憤りが、大達に酒を飲ませたのだろうか。 |
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