Vol.66 ウルフ千代の富士横綱北の富士引退後、10人ほどの弟子を連れて独立し、井筒部屋を創設したが先代の九重親方(元横綱千代の山)が亡くなると、その弟子を引き取って九重部屋を継いだ。そのときの弟子の一人が千代の富士であった。千代の富士は、初土俵は45年9月であった。引き締まった筋肉質の体に、眼光の鋭い精悍な風貌。いつしか、千代の富士は「ウルフ」とよばれるようになった。歴代の横綱で、これほどハンデを背負った人も珍しいだろう。それを千代の富士はカバーしていった。 昭和56年の1月場所で初優勝を飾る。その場所後に横綱に推挙され、天下に千代の富士の到来を告げたのであった。その後の活躍は改めていうまでもない。まこと千代治の富士こそは、昭和という激動の時代をしめくくるふさわしい名横綱であった。 |
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