Vol.48 大巨人 出羽ヶ嶽東西が合併した大日本相撲協会の発足によって、昭和の幕開けとともに新しい時代を迎えた相撲界に、救世主ともいうべき力士が登場する。沈滞した土俵に新風を吹き込んだのは名横綱でも、華麗な美男子でもなく、身長2メートルを超える巨人力士、出羽ヶ嶽であった。身長203センチ、体重195キロという巨人力士で、その怪力はすさまじく、得意としたさば折りは恐るべき破壊力を誇っていた。大男の小さいもの好きか、小鳥を飼うのが大好きだった。体に似合わず手先も器用で、とくにカメラはプロ級の腕前だったという。 関脇までは順風満帆の出世ぶりであったが、不運にも脊椎を痛めてしまい、昭和14年5月場所を最後に引退した。 |
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