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39.懸賞金こぼれ話
り組み前に、懸賞のバナーを持った呼び出しが土俵を一周する光景はなんとも風情がある。近ごろは景気が回復してきたのか、ひと頃より懸賞の数が増えてきたように思う。懸賞が集中する横綱・大関戦などは20〜30本に及ぶことも珍しくない。
スポンサー企業は、ひいき力士の応援と自社の宣伝を兼ねて、目当ての取り組みに懸賞をかける。それを、勝った力士が自分の懐に納める。昔は、懸賞金をもらった力士が若い衆をひき連れて、夜の巷に繰り出すのが常だった。近ごろはまっすぐ部屋に戻って明日のために体調を整える力士が多いそうだ。
賞は幕内の取り組みに限られる。金額は1本6万円。スポンサーになるためには、1場所に6本以上の懸賞をかけなければならない。懸賞をかける対象はスポンサーが決める。協会に任せているスポンサーもある。
力士は懸賞金を全額受け取るわけではない。1本6万円のうち、手にできるのは半分の3万円。残り半分は日本相撲協会が預かる。そうしないと力士はあり金を全て使ってしまい、後で税金を納める段になっても手持ちが無かったりするからだそうだ。
挿絵と文章は関係ありません
継をしているNHKは国営放送という立場上、懸賞バナーが登場するとカメラを引く。だからスポンサーは遠目にも判るようなデザインにする傾向がある。いちばん目立つのは永谷園。おなじみ「お茶漬け」のパッケージそのままのバナーが、1場所に100本ぐらい登場するからだ。
お茶漬けのCMに出ている高見盛戦は、一度に永谷園だけで3〜4本の懸賞が付いたりもする。そんな場合はバリエーションがあって、「鮭茶漬け」や「梅茶漬け」、「お吸い物」などのバナーも登場する。他に琴欧州戦に「明治ブルガリアヨーグルト」のバナーが登場したり、地味な力士同士の対戦には1本も懸賞が無かったり、途中から活躍し始めるといきなり本数が増えたり…懸賞バナーは、世相から個々の力士の背景や成績など様々なことを物語っている。
地に漢字1文字で「若」とだけ書いてあるのは、「ちゃんこ若」の懸賞バナーだ。ご存知「お兄ちゃん」こと元横綱・若乃花が経営するチャンコ屋だ。懸賞をかけるのは、店の宣伝もあるだろうが、現役力士に対する激励の気持ちもあるに違いない。
なぜなら「ちゃんこ若」のバナーが登場するのは、注目度の高い横綱戦とか、同門力士の取り組みとは限らない。横綱を目指す白鳳、小兵の安馬、ベテラン土佐ノ海などの一番にも登場する。こうした力士たちを、若乃花が「がんばれ!」と励ましたかったのだろう。土俵を去り、相撲界からも一歩身を引いた若乃花の、なんとも粋な計らいだ。
(2006/07/01)
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