現役時代に一定以上の実績(注)を残した力士のうち、年寄名跡を継承した者だけが親方を名乗ることができる。名跡は、空位となっているものも含めて、全部で 105 ある。
特例として横綱だけは、引退後5年間、現役時代の四股名のまま年寄として協会に残ることができる。他に現役時代の貢献度が極めて高かった力士に一代年寄の襲名が認められている。これまで一代年寄を与えられたのは大鵬、北の湖、貴乃花の3名にすぎない。
現有の一門は主に昭和初期に形成された。一門内の力士は家族のような間柄で、普段から一緒に稽古をすることが多く(連合稽古)、地方巡業も一門ごとに行われ、本場所で対戦することもなかった。
現在は一門にとらわれず目当ての力士がいる部屋へ出稽古に行く者も多く、巡業も合同。本場所の取組みでも一門に関係なく対戦が組まれる。また協会における地位も、「本家」より「分家」のほうが高かったりして、上下関係もややこしい。
親方には、部屋の所有者である部屋持ち親方と、そこに所属してコーチ役やスカウト役を手伝う部屋付き親方の2種類がある。
一般に部屋一番の出世頭が部屋を継ぎ、それ以外の親方は出身部屋の部屋付きとなる。部屋付き親方の中には、人脈や財産を築きながら、やがて独立して自分の部屋を持つ者もいる。
力士が引退したときに年寄名跡を取得していれば「引退」、取得していなければ「廃業」となる。この差は大きくて、例えば廃業力士は引退興行が打てない。引退興行を開けば、集まったファンの入場料や、断髪式でハサミを入れる恩人知人から祝儀がもらえる。これは現役力士の最後にして最大の収入。
そのため、親方になる気がない者も「空き名跡」を一時的に取得して引退興行を打つのが普通である。裕福なタニマチがいたり、強力な後援会を持つ力士には、現役のうちに名跡を取得して引退に備える者もいる。そうした力士は、自分の名跡を引退力士に貸してお金を稼ぐこともできる。無粋な話ですみません m( _ _ )m
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